2016年6月2日木曜日

手をつなぐこひつじの会主催セミナー・例会を行いました

 2016年5月30日14:00から、手をつなぐこひつじの会・主催のセミナーと例会を開催しました。

 まず、セミナーに先立って、手をつなぐこひつじの会・世話人から、会を代表して挨拶と、手をつなぐこひつじの会の主旨について説明がありました。

 それに続き、(宗)日本ナザレン教団 出雲教会 牧師の永野健一氏より、「キリスト教会におけるハラスメントについて」と題して、ハラスメントの仕組み、様相、ハラスメントの予防についての発表がありました(発表資料については、後日、このサイトにて公開します)。

 なお、永野健一氏による発表に対して、参加者からの質問・意見がなされ、こうしたキリスト教会におけるハラスメントの相談窓口としての第三者機関の重要性などが出されました。

 その後、今回の裁判における被害者遺族の方から、これまでの経緯についての説明や裁判にかけた想いが語られました。


 そして手をつなぐこひつじの会・相談役であり、また宗教トラブルセンター代表・村上 密氏から、「教会と裁判」、「クリスチャンの自死」についての発表がありました。

 要点をかいつまんで説明しますと以下のとおりです。

・カルト化したキリスト教会においては「裁判」に訴えることが宗教的禁忌であると教えられる。
・教会の中に求められるそうした事柄を正し、和解することがキリスト教界において軽視されてきた歴史があり、今日のキリスト教会において、そうしたことをキチンと行えるところは皆無である。
 

・キリスト教においては「自死」が、上記と同様に宗教的禁忌として理解され、被害者であるにも関わらず、むしろ「その人が罪を犯した」というふうに誤解されている。また、そうした自死者を出した家族に対して、周囲が差別的な扱いをすることがあり、自死についての正しい理解がキリスト教界に限らず急務である。


 セミナーの出席者は20余名でありましたが、クリスチャンの方だけでなく、一般の方の参加、また自死遺族の方の参加もあり、予定した2時間は思いのほか早く終了した感を受けました。

 
 なお、セミナー終了後、手をつなぐこひつじの会の例会を別室にて行い、各個の近況について、また色々と意見を交わすひと時となりました。
 
 手をつなぐこひつじの会は、今後も山陰両県における、ハラスメント問題の被害者に寄り添い、心に傷を負った方々が安心して生活することができるようこうした啓発活動を含めて行っていきたいと思います。